男性DV被害者の自助グループ『希望の船』— 安心して語り合える場所

DV被害者支援というと、女性を対象としたイメージを持たれる方が多いかもしれません。しかし、男性の被害者も確かに存在し、「男らしさ」への偏見から声を上げにくいまま、一人で傷を抱え続けている方が少なくありません。

白鳥の森では、そうした男性被害者の方々のための自助グループ『希望の船』を定期的に開催しています。日本ではまだ数少ない、男性DV被害者に特化した集まりです。

安心して語れる、数少ない場所

被害を打ち明けることは、簡単なことではありません。「そんなことで悩むなんて男らしくない」「被害者は女性のはずだ」という周囲の無理解に、二重に傷つけられてきた方も多くいらっしゃいます。『希望の船』は、そうした偏見を気にせず、自分の経験をそのまま話せる場所です。

グリーフワークとしての時間

ここでおこなわれているのは、単なる情報交換の場ではありません。それぞれが抱えてきた喪失や痛みに向き合い、言葉にしていくグリーフワークとしての時間でもあります。同じような経験をした人同士だからこそ話せること、分かり合えることがあります。

「自助」のはずが、いつしか「共助」に

「希望の船」という名前には、広い世界の中でちりぢりになって孤立してしまっている男性のDV被害者お一人おひとりを見つけ、つながっていきたいという思いを込めました。参加者の皆さんを、私たちは『希望の船』の乗組員=クルーと呼んでいます。クルーたちは今、大海原を共に航海しています。

自助グループとして始まった『希望の船』でしたが、いつしか、参加してくださるクルーの皆さんが、自分のことよりもまず相手を思う、利他の精神にあふれた方ばかりであることに気づきました。気づけば、自助グループのはずが、互いに支え合う「共助」のような温かい雰囲気に包まれるようになっていました。

以前、活動の場を見学にいらした弁護士の先生が、クルーたちが語らう様子を見て「まるで映画のラストシーンを見ているようだ」とおっしゃったことがあります。それほどに、この場は温かい空気に包まれています。

クルーたちが、それぞれの傷を語り、聴き合うことで、少しずつ癒やしていく。私たちは、その場を守る役割を担っています。

参加をご希望の方は、まずはメールフォームよりご相談ください。

男性DV被害者 自助グループ『希望の船』イメージ画